【概要】
新産業創出や地域活性化が求められる中で、社会変革の原動力となるスタートアップの創出とアントレプレナーシップ育成の重要性が増している。この認識のもと、東北大学は、「スタートアップ・ユニバーシティ宣言」を行い、以下の取り組みを実施する。
国内大学初のベンチャー創出支援パッケージの創設
(1) 大学発ベンチャーの経営者候補人材を確保するため、東北大学版EIR(Entrepreneur in Residence)制度を創設。本学でアントレプレナーシップの育成やベンチャー支援業務に携わりながら、いわば「住み込み」で、本学研究成果を活用した起業を目指してもらうことが狙い。
(2) 起業を目指す本学学生を支援するために、「東北大学アクセラファンド」を創設し、事業化に必要な資金を提供する。学生は資金提供と並行して、専門家によるメンタリングなど起業に向けたアクセラレーションプログラムを受けることができる。
(3) 東北大学の同窓会組織である萩友会と連携し、東北大学スタートアップ・アルムナイ(同窓会起業家クラブ)を組織化する。東北大学スタートアップ・アルムナイでは、ソーシャルネットワーク(SNS)を活用することにより、本学発ベンチャーに興味のある卒業生との接点を増やし、支援者・経営者候補の裾野を広げる。また、「東北大学スタートアップアドバイザー」制度を創設し、産業界で活躍する本学卒業生が起業を目指す研究者・学生の事業化検証に必要なコンサルティングを実施する。
わが国初の広域的な大学発ベンチャーファンドの設立
東北大学ベンチャーパートナーズ(株)(東北大学100%出資)は、本年10月26日に東北6県に新潟を含めた7県の国立大学発ベンチャーを主な投資対象とするTHVP-2号投資事業有限責任組合(以下、「2号ファンド」という。)を設立した。2号ファンドを通じて、大学発ベンチャーに投資を行うことで、新産業の創出と地域活性化に貢献する。
なお、2号ファンドでの投資を進めるにあたっては、「東北地域ベンチャー支援エコシステム連絡協議会」を設立し、東北大学が構築したシームレスなベンチャー支援の経験を東北6県に新潟を含めた7県の大学で共有していく。
参考:https://www.tohoku.ac.jp/japanese/2020/10/press20201029-02-start.html